栄養豊富で健康に良いイメージのあるトマトですが、食べ過ぎると体に悪影響を及ぼすこともあります。
このページでは、トマトを食べる際のおすすめの量や、食べ過ぎによる悪影響についてご説明します。
ダイエットなどで有名な栄養満タンのトマトの栄養素
トマトに含まれている栄養についてご紹介します。
トマトには、リコピン、β-カロテン(ビタミンA)、ビタミンC・E、カリウムなど栄養が豊富に含まれています。
リコピン
リコピンは抗酸化力に優れていて、リコピンの抗酸化力はビタミンEの100倍もあるという報告もあります。
リコピンはトマトの実よりも皮や種子に多く含まれています。
リコピンは熱に強いので料理しても残りやすく、油に溶けやすい性質を持っています。
β-カロテン(ビタミンA)・ビタミンC・ビタミンE
ビタミンA・ビタミンC・Eも抗酸化作用が高い栄養です。
リコピンと同様に抗酸化作用が高く熱に強いβ-カロテンは、体内で肌によいとされているビタミンAに変わります。
カリウム
トマトは、塩に含まれるナトリウムの排出を助けるカリウムを多く含んでいます。
このことに注目したトマトの加工食品で有名なカゴメ株式会社と女子栄養大学による共同研究ではこのことが実証されています。
研究では、味噌や醤油などを減らしてトマトケチャップやトマトソースなどを入れた「トマト減塩食」を2週間摂ることで、尿中に含まれるナトリウム・カリウムの比率が大幅に改善されるという結果になりました。
トマトは1日どれくらい・何個が最適か?
トマトはどれくらいの量が最適なのか、1日当たりの摂取量の目安をご紹介します。
トマトの1日あたりの適正な摂取量は15~20mgほどです。
この15~20mgは、500gほどの生トマトで2個分、ペットボトルのトマトジュース1本弱の約160gに相当します。
トマトの食べ過ぎで起こりうる病気・注意
トマトは健康に良い食べ物ですが、食べ過ぎると体に悪影響を及ぼすこともあります。
トマトの食べ過ぎにより起こる可能性のある悪影響にはどのようなものがあるのかご紹介します。
消化不良
トマトの食べ過ぎが消化不良につながることがあります。
原因はトマトの実の部分ではなく皮にあるようです。
一般的にトマトは消化を助けるといわれていますが、皮は固くて胃で消化されにくいので、胃や腸で十分に消化されないことがあります。
アレルギー
スギの花粉症の人は、トマトによりアレルギー症状が出ることがあります。
トマトにはスギ花粉に含まれるアレルゲンと類似構造を持つタンパク質が含まれているといわれています。
しかし多くのスギ花粉症の人は、とくに症状が出ることなくトマトを食べていますので、現在症状が無ければとくに心配ありません。
太る
トマトは1個当たり約40kcalで、かなりカロリーが低いので、基本的には太りにくい食ベ物です。
しかしトマトの食べ過ぎによって太りやすい体質に変わってしまうことがあります。
トマトは体を冷やしやすいので、トマトを食べ過ぎると体内が冷えてしまいます。
トマトを大量に食べ続けていると、体内が慢性的に冷えた状態になります。
これによって体内の代謝が悪くなり、余分な老廃物を排出しにくくなります。
脂肪をスムーズにエネルギーに変える働きも悪くなります。
このような条件が重なることによって、太りやすい体質に変わってしまうことがあるのです。
乳児・妊婦中のトマトの摂取
トマトは妊婦中におすすめといわれています。
しかし妊婦中にビタミンAを取り過ぎると良くないといわれていて、トマトにはビタミンAが含まれているのです。
妊娠している時にトマトを摂取することによる影響についてご説明します。
トマトを妊婦中に摂取するメリット
トマトを妊婦中に摂取するとうれしい効果をもたらしてくれます。
トマトには赤ちゃんの免疫力を高める効果があります。
またトマトには妊娠中に摂ると良いとされる葉酸が含まれています。
葉酸は胎児の中枢神経を形成するのに関わる重要な成分です。
トマトのビタミンAは妊娠中に悪影響?
トマトにはβ-カロテンが含まれていて、これは体内でビタミンAに変わります。
ビタミンAは妊娠中も必要なビタミンですが、妊娠3ヶ月までの間にビタミンAを過剰摂取すると悪影響を及ぼすといわれています。
しかしビタミンAには、動物性食品に含まれるレチノールと、緑黄色野菜に含まれ体内でビタミンAに変わるβ-カロテンがあります。
過剰摂取が危険だといわれているのは動物性のレチノールです。
動物性のレチノールの過剰摂取により、赤ちゃんの耳の形態異常が増えることが確認されています。
トマトに含まれるβ-カロテンは問題ありません。
妊婦中のトマトの摂取は問題ないのです。
まとめ
ここまで、トマトを食べる際のおすすめの量や、食べ過ぎによる悪影響についてご説明しました。
トマトは栄養豊富ですが、食べ過ぎると体に悪影響を及ぼすことがあるので、適量を摂取しましょう。
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